「青天を衝け」五輪中断後も人気維持 視聴率アップで根強いファンの存在を示す
NHKの大河ドラマ「青天を衝け」(日曜午後8時)の22日放送の第25回から、主人公・渋沢篤太夫(吉沢亮)がパリから帰国し、活躍の舞台が日本となる。
大河ドラマ「青天を衝け」の第25回(22日放送)の見どころと作品の持つ力
NHKの大河ドラマ「青天を衝け」(日曜午後8時)の22日放送の第25回から、主人公・渋沢篤太夫(吉沢亮)がパリから帰国し、活躍の舞台が日本となる。
NHKによると、帰国した篤太夫は、横浜で杉浦愛蔵(志尊淳)や福地源一郎(犬飼貴丈)らと再会、幕府が薩長に敗れた経緯や、徳川慶喜(草彅剛)や幕臣の動向を聞かされる。さらに、川村恵十郎(波岡一喜)と須永虎之助(萩原護)から、渋沢成一郎(高良健吾)、尾高惇忠(田辺誠一)、渋沢平九郎(岡田健史)のその後を知らされる。成一郎らは彰義隊を結成するも、すぐに分裂、振武軍(しんぶぐん)として新政府軍と戦うが敗戦。激闘の中、平九郎の行方は分からくなり、成一郎は函館へ向かったという。頭の中が整理できない中、篤太夫は故郷・血洗島へ戻る内容という。
彰義隊、振武軍、新政府軍という言葉が飛び交う国に帰国して、篤太夫が力を発揮するのは経済の世界。これからの時代に主人公の本領が発揮されるという作品。視聴者は楽しみにしているようだ。そう感じる動きがある。
「青天を衝け」は、東京五輪の放送の影響を受け、放送を一時休止し、15日放送の第24回は4週間ぶりの放送だった。休止後に再開した場合、視聴率が下がるケースがあるが、ビデオリサーチによると第24回の平均世帯視聴率は14.3%と、7月18日放送の第23回の14.1%から0.2ポイントアップしたのだ。
コロナ禍で一時放送が休止となった前作「麒麟がくる」は、休止前の第21回(昨年6月7日放送)は16.3%だったが、再開した第22回(昨年8月30日)では14.6%と視聴者が少し離れてしまった。また、同様に昨年度前期の朝ドラ「エール」も休止直前は20%台だったが、再開後しばらく18%台となった。そんな中、視聴率を下げなかった「青天を衝け」は、作品に魅力を感じる根強いファンがいるからなのだろう。これからどう本領を発揮して視聴者をより楽しませてくれるか注目したい。
※視聴率はビデオリサーチ調べ