文化系VS本道ついに最終決着か? 一皮むけたDDTの至宝が秋山準にリベンジを挑む

「宿敵」秋山準とのタッグ、シングルタイトル2連戦を控え「DDTの至宝」竹下幸之介が「すべてが整った。秋山さんとの大河ドラマにピリオドを打つ」と完全勝利を誓った。

充実した表情で秋山超えを誓う竹下幸之介【写真:柴田惣一】
充実した表情で秋山超えを誓う竹下幸之介【写真:柴田惣一】

「DDTの至宝」竹下幸之介、シングルタイトル2連戦を前に完全勝利を誓う

「宿敵」秋山準とのタッグ、シングルタイトル2連戦を控え「DDTの至宝」竹下幸之介が「すべてが整った。秋山さんとの大河ドラマにピリオドを打つ」と完全勝利を誓った。

 竹下は8・15東京・後楽園ホール大会で、勝俣瞬馬とのThe37KAMIINA(サウナカミーナ)で保持するKO-Dタッグ王者として、秋山・岡田佑介組の挑戦を受け、8・21神奈川県川崎市・富士通スタジアム大会で、KO-D無差別級王者・秋山に挑戦。秋山との2連戦に「長かった闘いにケジメをつけ、次のステップに踏み出したい」と自信を示した。

 タッグ王座戦は信頼するパートナー・勝俣に任せ、しっかり防衛する。その勢いのまま、竹下は秋山の首狩りに臨むという。「秋山さんとは長い抗争になるでしょう。どう転ぼうが」と覚悟を決めて挑んだ昨年11月の初めての一騎打ちから、秋山にはシングル2連敗である。「文化系プロレス」DDTを背負ってきた竹下が、全日本プロレス、ノアで「本道」を磨いてきた秋山に、敗れ去ったことはマット界に大きな波紋を呼んだ。もちろん、誰よりも悔しい想いをしたのは竹下であり、迷い道にはまり込んでしまう。

 スランプから脱出するため、竹下は自ら動いた。コロナ禍で制約も多い中、4月に自分自身で米AEW遠征を実現させた。会社の敷いてくれたレールではなく、自ら道を切り開いたことで、新たな発見もあったようだ。6月には「KING OF DDTトーナメント」にも優勝している。

「DDTはヘビー級王座ではなく無差別級王座を最高峰に据えている。『無差別』の持つ意味合い体格だけじゃない。すべてを認めるということ。まさにDDTの歴史を物語っている。だからこそ、僕の腰にあるべきベルトなんだ」と竹下。体重、性別、ファイトスタイル、戦場……何者にも縛られない。あらゆるプロレスの頂点を極めた者こそがふさわしいというわけだ。

 2連敗しているのだから、8・21決戦で勝利しても1勝2敗だ。だからこそ「3勝分の重みのある勝ち星をいただく。完全決着のその上。秋山さんに『参りました』と言わせるぐらいの完勝」とキッパリ。完膚なきまでに秋山をたたきつぶし、ベルトをいただく。秋山とはもはや幕引きである。

 これまでに4回、KO-D王座を獲得してきた竹下。56代、63代、69代、72代王座、どの王者時代にも思い入れはあるが、76代王者・秋山から奪い取る77代王者として、新たな道を自身の手で切り開いていくプランだ。

 AEW始め海外マットに飛び出すのもいい。大歓迎してくれたAEWのファンには「次はKO-D無差別のベルトを持ってくる」と約束している。欧州にも英国から来日しDDTを主戦場としているクリス・ブルックスというパイプもある。DDTのファイトを世界に発信している「レッスル・ユニバース」も、昨今は海外の加入者が増えている。「無差別」には国境を超えるという意味合いもありそうだ。

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