タイガーマスクを知らない人も興奮する話題本、デビュー40周年の記念イヤー
ライター・新井宏氏の著書「“黄金の虎”と“爆弾小僧”と“暗闇の虎”」(辰巳出版)が話題だ。今年は初代タイガーマスクのデビューから40年の記念イヤー。そのタイガーマスクのライバル・ストーリーをドラマチックに描いている。
新井宏著「“黄金の虎”と“爆弾小僧”と“暗闇の虎”」
ライター・新井宏氏の著書「“黄金の虎”と“爆弾小僧”と“暗闇の虎”」(辰巳出版)が話題だ。今年は初代タイガーマスクのデビューから40年の記念イヤー。そのタイガーマスクのライバル・ストーリーをドラマチックに描いている。
1981年4月23日に蔵前国技館で鮮烈なデビューを果たしたタイガーマスク。対戦相手だった“爆弾小僧”ダイナマイト・キッド。そして、その翌年にタイガーマスクのライバルとして新日本プロレスのリングに出現する“暗闇の虎”ブラック・タイガー(“ローラーボール”マーク・ロコ)。同書では、数々の資料、関係者の証言や著者の体験をまじえながら、3人の歴史がまとめられている。
さらに、キッド、ロコがそれぞれ来日して、初代タイガーマスクこと佐山サトルと感動の再会を果たした際のエピソードなど、ファンにとっては必読の内容の連続だ。晩年のキッド、ロコを日本に“ブッキング”し、両者の葬儀にも参列した新井氏による取材は、他の追随を許さない。
懐かしさと同時に、新しい事実も記されている同書は、タイガーマスクをめぐるさまざまな謎にも迫っている。デビュー戦にまつわる人たちの物語がクロスして展開されるなど“群像劇”の要素もある。タイガーマスクを知らない人も、当時のすごさ、興奮を十分に感じられる1冊だ。