五輪開会式「オリンピック賛歌」がネットで話題 合唱の豊島岡女子は屈指の東大進学校

コロナ禍の中で東京五輪が開幕した。23日夜に行われた開会式では五輪旗が掲揚される重大なシーンで男女高校生が「オリンピック賛歌」を合唱、澄んだ歌声で視聴者の感動を呼んだ。この超大役を担ったのが、郡山高(福島県郡山市)の男子生徒8人と豊島岡女子学園高(東京都豊島区)の女子生徒12人で編成された合唱団。ネットでは全国屈指の難関校である“豊島岡”の登場に驚く声が上がっている。

東京大学・赤門【写真:写真AC】
東京大学・赤門【写真:写真AC】

合唱コンクールの強豪校 校章の「ハト」も話題に

 コロナ禍の中で東京五輪が開幕した。23日夜に行われた開会式では五輪旗が掲揚される重大なシーンで男女高校生が「オリンピック賛歌」を合唱、澄んだ歌声で視聴者の感動を呼んだ。この超大役を担ったのが、郡山高(福島県郡山市)の男子生徒8人と豊島岡女子学園高(東京都豊島区)の女子生徒12人で編成された合唱団。ネットでは全国屈指の難関校である“豊島岡”の登場に驚く声が上がっている。

 豊島岡女子学園は1892(明治25)年に設立された女子裁縫専門学校が始まりで、2012(平成24)年に創立120周年を迎えた。20~30年前は東大合格者はほぼゼロだったが、近年、急激に進学実績を伸ばし、16年は41人が東大に合格。最難関女子校である桜蔭学園の59人に次いで女子校2位に飛躍した。ここ3年を見ても19年は29人、20年は29人、21年は21人と大勢の東大合格者を輩出している。

 受験難関校として知られる関東の女子御三家(中高一貫校)は桜蔭、女子学院、雙葉。これとは別に新御三家と呼ばれているのが豊島岡、鴎友、吉祥女子だが、豊島岡は偏差値、東大合格者数で突出しており今や御三家と肩を並べている。

「桜蔭と豊島岡は合否の難易度に大差はありません。桜蔭に合格しても豊島岡女子学園を選ぶ生徒もいるほどです。その理由は、生徒の面倒見がいいところ。桜蔭、女子学院は自由な校風で人気ですが、勉強で遅れると授業についていけなくなる、と心配する父兄は多い。豊島岡は人材教育をモットーに補習や生徒へのケアが充実しています。2018年度に高等部が文部科学省のSSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)に指定されたことも人気の理由です」(予備校関係者)

 そのような難関進学校の「オリンピック賛歌」合唱にネットでは「最強の女子校」「偏差値高いのにオリンピックで歌うとか」「まさかの世界デビュー」「ひっくり返った」「受験以外で聞くとは思わなかった」などのコメントが多くアップされているほか、同校の卒業生らが「感動した」とコメントするなど母校の活躍を喜んでいる。

 しかし、意外かもしれないが、豊島岡は合唱大会の強豪校だ。同校高等学校コーラス部はNHK全国学校音楽コンクール(Nコン)で17年に銅賞、18年に銀賞、19年には金賞に輝いている。全日本合唱コンクール(主催・全日本合唱連盟、朝日新聞社)の高校部門でも18年と19年の2年連続で金賞を受賞している。ちなみに18年開催の第71回同コンクール全国大会の高校部門では郡山高が最高賞の文部科学大臣賞、豊島岡が金賞(全7校)を受賞した。

 合唱終了後、会場内にはハトをモチーフとした大量の紙飛行機が舞い降りた。これも豊島岡との縁がある。実は同校の校章には平和のシンボルであるハトが描かれているのだ。平和のメッセージを強く打ち出している東京五輪にとっては、豊島岡登場はうってつけのキャスティングだったと言えそうだ。

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