俳優の鈴木亮平が20日、都内で行われた映画「孤狼の血 LEVEL2」（8月20日全国公開）の完成披露プレミアイベントに出席した。

　本作は、第42回日本アカデミー賞など映画賞を総なめにした映画「孤狼の血」（2018年）の続編。舞台は前作から3年後。暴力組織を取り仕切る一匹おおかみの刑事・日岡（松坂桃李）と、裏社会の“最凶”組長・上林（鈴木）との壮絶な戦いが展開する、原作では描かれていないオリジナルストーリーだ。

　冷酷非道なキャラクターを演じた鈴木。MCを務めたケンドーコバヤシが「非道さに引いている。実際に（その面が）あるのではないか」と話すと、「なきにしもあらずです」と、冗談っぽく笑顔を浮かべた。「続編ということで、日岡をどうやって追い詰めるか。攻めの芝居だったので、悪役としての醍醐味。こんなに攻めてばっかりの役は今までなかったです」と話した。豪快なバイクの乗り方も、「確かに、教習所で免許を取ったときはあんな乗り方はしてませんでした」と話した。

　また、悪役の演技について、「正直きつい部分の方が多かった。人の命をそうする以上、削られていく部分はある。それはこの役を引き受ける責任」と断言。「なんでそういうことをするのか、と考え始めると人間の負の部分を掘り下げること。そうすると、持っていかれてしまう。それでも、上林組の役者のメンバーが楽しかったので、助かりました」とした。

　共演の斎藤工は鈴木の悪役ぶりについて、ハリウッド映画級だと絶賛。松坂と鈴木の2人の対決については「日本映画史に残る」とたたえた。

　早乙女太一は「現場が怖かったです。たまに鈴木さんが撮影現場に（見学に）来ることがあって、ジャージーにマスクで、広島のやべえやつが絡みに来たんじゃないかと思って、怖かったです」と明かすと、鈴木は思わず、「えっと、パトロールです」と苦笑い。「上林組の撮影が少ない時期でも、われわれずっと広島いるからな、というアピールでした」と語った。

　イベントには、鈴木のほか、松坂、村上虹郎、西野七瀬、斎藤、早乙女、滝藤賢一、中村獅童、吉田鋼太郎、白石和彌監督、原作者・柚月裕子が登壇した。本作で俳優デビューを飾った小栗基裕（Oguri）がメンバーとして入る「s**t kingz」がダンスパフォーマンスを披露した。MCはケンドーコバヤシが務めた。

　この日は、「孤狼祭-コロフェス-」と銘打って、全国同時の先行上映会（全国296館）と併せて開催となった。