燃え殻、小説第2弾を刊行へ デビュー作が大ベストセラーの異色作家
小説家・エッセイストとして活躍する燃え殻の小説第2弾「これはただの夏」(新潮社)が29日に刊行される。
「ボクたちはみんな大人になれなかった」でデビュー
小説家・エッセイストとして活躍する燃え殻の小説第2弾「これはただの夏」(新潮社)が29日に刊行される。
燃え殻は1973年生まれ。会社の休み時間に始めたツイッターの叙情的なつぶやきが注目を集め、ウェブで配信された初の小説は連載中から大きな話題となり、デビュー作「ボクたちはみんな大人になれなかった」は大ベストセラーに。同作は2021年秋にNetflixで森山未來主演によって映画化され、全世界に配信予定だ。
そんな注目作家の最新作。「普通が一番」「普通の大人になりなさい」と親に言われながら、周囲に合わせることや子どもが苦手で、なんとなく独身のまま、テレビ制作会社の仕事に忙殺されながら生きてきてしまった「ボク」。取引先の披露宴で知り合った女性と語り合い、唯一、まともに付き合えるテレビ局のディレクターにステージ4の末期がんが見つかる。そして、マンションのエントランスで別冊マーガレットを独り読んでいた小学生の明菜と会話を交わすうち、ひょんなことから面倒を見ることに。ボクだけでなく、ボクの周りの人たちもまた何者かになれず、何者かになることを強要されていたのかもしれない……といったストーリーだ。
燃え殻は「けもの」の楽曲「ただの夏」に触発され、本書を執筆した。この楽曲を使って、人気若手俳優と人気声優を起用したPVを制作中という。
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【写真】燃え殻の小説「これはただの夏」の書影