キンコン西野、「愛の不時着」に危機感 「日本のエンタメいよいよ逃げきれない」
お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣が18日、東京・銀座の丸の内TOEIで行われた3Dアニメーション映画「トゥルーノース」(配給:東映ビデオ、公開中)のトークイベントに出席した。
「トゥルーノース」の清水ハン栄治監督と対談
お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣が18日、東京・銀座の丸の内TOEIで行われた3Dアニメーション映画「トゥルーノース」(配給:東映ビデオ、公開中)のトークイベントに出席した。
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同作は北朝鮮の強制収容所を舞台に過酷な環境下でも家族とその仲間たちが懸命に生き抜く姿を描いた衝撃作。プロデューサーを務めた清水ハン栄治氏の初監督作品で、実際に収容体験をもつ脱北者や元看守らにインタビューを行い、10年もの歳月をかけて作り上げた。
西野は製作総指揮、原作、脚本を務めたアニメ映画「えんとつ町のプペル」(2020年公開)が世界最大規模のアニメーション映画祭でアニメ界の世界最高峰と言われる「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」(仏アヌシー市で開催中)の長編映画コンペティション部門「L’officielle」にノミネートされる快挙を達成。こうしたことから清水監督から日本のエンタメの将来とグローバル展開について質問されると、「結論は厳しい。僕たちはいろいろと整理しないといけない」と問題提起した。
続けて、韓国ドラマを念頭に「韓国は国内マーケットだけではうまみがないので外に売ろうと努力した。日本は国内の人口が1億何千万人あるから国内向けに作っていても食っていけたが、いよいよ逃げ切れないと思っていて。テレビをつけるとまず地上波を見る、ネットフリックス、アマゾンプライム、ディズニープラスを見るかという4択があって、(ネットフリックスの)『愛の不時着』とどこかのテレビ局が作ったドラマが同じ商品棚に並んでいる。残酷だけど、制作費がかかっている、撮り方がグローバルになっているのを1回見たらもう戻れない。おカネの議論はあまりしたくないですが、パワーバランスが如実に出ている。世界を狙わずに生き残る道はないんじゃないか」と持論を語った。
アニメ映画の将来については、自ら手がけた「えんとつ町のプペル」を事例に「実際に“えんとつ町”を作って映像と現実を行ったり来たりできるようにするなど、作品をサービスに落とし込むことが大切。そうしないと忘れられてしまう」と語り、「子どもたちに映画を見せたいという大人たちを募集して10人、20人、100人の子どもたちの団体に映画をプレゼントする。映画をギフトにしていかないと厳しい感じがする」と、独自のアイデアと危機感を口にした。