グラビア女王が女優の道を選んだワケ 柳ゆり菜が明かす映画と家族「仕事で救われた」
今年4月にデビュー以来所属してきた事務所を退所し、女優として新たな道を歩み始めた柳ゆり菜。グラビアで誌面をにぎわせ、今では着々と演技のキャリアを積み上げつつある彼女が出演する映画「ブルーヘブンを君に」(秦建日子監督)が11日に公開される。映画へ並々ならぬ情熱を抱く柳に、その思いの根源や家族とのつながり、そして“柳ゆり菜のこれから”について聞いた。
グラビア女王から女優へ、柳ゆり菜の覚悟と決意
今年4月にデビュー以来所属してきた事務所を退所し、女優として新たな道を歩み始めた柳ゆり菜。グラビアで誌面をにぎわせ、今では着々と演技のキャリアを積み上げつつある彼女が出演する映画「ブルーヘブンを君に」(秦建日子監督)が11日に公開される。映画へ並々ならぬ情熱を抱く柳に、その思いの根源や家族とのつながり、そして“柳ゆり菜のこれから”について聞いた。(取材・文=安藤かなみ)
――今回の作品への出演が決まった際のお気持ちを教えてください。
「アットホームなファミリー映画に出ると、おばあちゃんが喜んでくれるからうれしかったですね。これまではハードボイルドだったり、映画好きの方が好む映画に出演することが多かったのですが、家族で見られる映画は少なかったので、今回は珍しいパターンかもしれないです」
――今回演じた自動車修理工・夏芽を演じるにあたり、意識した部分はありましたか。
「気の強さや、意志の強さは自分に近いところがあったので、夏芽自体の役作りというよりは、修理工を演じるプレッシャーがありました。撮影当時は免許も持っていなかったので、車にも乗らないし、何の知識も持っていなくて。なので、調べたり、家の近くの修理場に行って、『どういう感じで働いているんだろう』『どういう汗感なんだろう』『どのくらいの年齢の人が働いているんだろう』と見たりはしました。岐阜での撮影では、近くにダイハツさんの作業場があったので、撮影がお休みの日に作業場の前で座って様子を見たり、肌で感じるように出向いたりもしました」
――不可能と言われた夢に向かっていく主人公・冬子の物語にちなんで、柳さんの今の夢を教えてください。
「細かい夢は常に持っていて、事務所の人たちやマネジャーさんには伝えていますし、そのためにいい出会いをしてきたと思っています。女優業にまい進していきたい気持ちがすごく強くて、多くの人に『あの映画に出ていた柳ゆり菜』と言ってもらえるイメージがつくのは1つの目標です。そのくらい世間に知られて、『感動した』でも『面白くなかった』でもいいので、反応が返ってくる作品にたくさん出たいですし、その作品作りに参加したいです」
――今の柳さんは、そのための力を蓄えている時期なのでしょうか。
「そうですね。特にここ1、2年は蓄えゾーンに入っています。20代前半のがむしゃらさとはまた違って、自分を冷静に見たときに『何が足りないのか』と考える時期になったりして、『今のうちにやっておかないと、30代を迎えられない』という逆算をするようになりました」
――足りないところだけではなく、充実しているところも見えたのでは。
「もちろんです。今までも決して甘くない世界でしたし、いろんなことをお仕事として経験させていただいて、悔しい思いの方が多いくらいでした。その中でもへこたれずに、今もまだこの世界でやっているということは『それだけやりたいんだ、私』と。(芝居が)好きという気持ちに自信を持てました」