「ニュースウオッチ9」田中正良キャスターの素顔「自分では愛妻家と思っています」

NHKの看板報道番組の一つである「ニュースウオッチ9」(月~金曜、午後9時)の新たな顔として新年度から活躍している田中正良キャスター。画面を通して誠実で、実直な雰囲気が漂う。海外での豊富な取材経験を持つが、素顔はどんな人物なのか。視聴者の生活に大きな影響を与えるニュースの伝え手としてのスタンスなども聞いた。まず伝統ある報道番組にどんな思いで臨んでいるのか。

NHK「ニュースウオッチ9」のキャスターを務める田中正良氏【写真:(C)NHK】
NHK「ニュースウオッチ9」のキャスターを務める田中正良氏【写真:(C)NHK】

大先輩のアナウンサーから発声、発音などの特訓受けて新キャスター

 NHKの看板報道番組の一つである「ニュースウオッチ9」(月~金曜、午後9時)の新たな顔として新年度から活躍している田中正良キャスター。画面を通して誠実で、実直な雰囲気が漂う。海外での豊富な取材経験を持つが、素顔はどんな人物なのか。視聴者の生活に大きな影響を与えるニュースの伝え手としてのスタンスなども聞いた。まず伝統ある報道番組にどんな思いで臨んでいるのか。(取材・文=中野由喜)

「これまで自分で取材し、原稿を書いてきましたが、今は国内外から入ってくるニュースの最終的な伝え手です。原稿には取材した記者みんなの思い、パワーが詰まっているので、大事に、そして、ちゃんと視聴者に届けきる責任の重さを感じます」

 テレビではとても真面目な印象。話しぶりには少し硬さも感じるが、それも魅力と感じる。

「一つ一つ毎日、修正をはかっていくことで、やっています。今、途上です。今回、アナウンサーの大先輩から数回、発声、発音、プレゼンテーションなどを教えてもらう機会をいただきました。あとはオン・ザ・ジョブ・トレーニングです。落ち着いてやろうということを、言い聞かせながらやっています。家族もたまに『昨日のあの部分は、こうしたほうがよかったかも』と言ってくれます。素直に耳を傾けてやっています」

 先輩キャスターの有馬嘉男氏や大越健介氏からは「頑張れ」「すぐに慣れるよ」と激励されたという。先輩にはそれぞれの個性があった。田中氏ならではのカラーとは。

「自分がNHKで与えてもらった経歴は国際報道の分野が長いということだと思いますので、雰囲気を含めて、こういう方向にあるのでは、というのはキャッチアップしていくつもりです。その国の動きが日本にどう影響するのかという話を、ふくらみを持って伝えていけたらいいと思います。僕なりに貢献したいし、貢献できる分野かなと思っています」

 番組で見せる田中氏の性格、キャラクター的な魅力はどうだろうか。

「あまり自分では意識したことはないですが、性格的な部分を打ち出すのは難しいです。まずは毎日の放送をきっちり出していくことで精いっぱいなので。こういうキャラで、というのはなかなか」

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