山本美憂、弟・KIDにちなんだ新ブランド立ち上げ 破天荒な山本ファミリーの生き様は投影されるか
去る3月27日と28日の2日間、RIZINファイターで元レスリング世界王者の山本美憂が、息子のアーセンと共に新ブランド「GK’s」のお披露目会を行った。
「5月のRIZINに出たい」
去る3月27日と28日の2日間、RIZINファイターで元レスリング世界王者の山本美憂が、息子のアーセンと共に新ブランド「GK’s」のお披露目会を行った。
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場所は東京・神宮前に店舗を構えるTerminal内。今回披露されたのはトレーナーとキャップとマグカップの3種類になる。
ブランド名の「GK’s」とは2018年に亡くなった、美憂の弟・山本“KID”徳郁が「額少年」の名前でアーティスト活動をしながら独自のブランド展開をしていたことに起因している。今回は生前のKIDと共に活動をしていたメンバーや影響を受けた仲間が集まって行うことから、「額少年たち」という意味を込め「GK’s」と名付けたという。
その経緯に関して美憂が口を開いた。
「かなり前からアーセンと服のブランドを出したいという話はしていたんですけど、なかなか踏み出せないでいたんです。だけど今年の1月頃、KIDの友人でNYのブルックリンにいたアーティストの方と話していたら、『今だね』って話になって。3月15日がKIDの誕生日だから、その日を目指してやろうって」
興味深いのは、今回の話が進んだのは、現在グアムに住む美憂が新型コロナウイルスの影響もあって、現地に帰れないことがきっかけになったとの話だった。
「今、向こうでグリーンカード(永住権)の申請をしているんですけど、向こうで申請した場合、アメリカ本土を出ちゃいけないんですよ、グリーンカードをもらうまでは。だけど私は大みそかにRIZINで試合があって、やむをえずにアメリカを出たんですけど、そしたら今度は入れなくなってしまって(苦笑)。もちろん家族と離れるのは寂しいんですけど、帰れないとなったら、今やらなきゃいけないジム(東京・馬込にあるKRAZY BEE)のことや今回のブランドのことができたから、逆によかったなと思っています。(グアムに残した)主人(RIZINにも出場経験のあるカイル・アグォン)も今、子育て、家事、トレーニング、仕事って1人でこなしているから、私も頑張らなきゃって」
夫婦でありながら別居生活を余儀なくされたが、前向きに捉えて一歩踏み出した美憂。考えてみれば、美憂を含め、山本ファミリーの生き方は常に世間を驚かせ、話題をふりまいてきた。
美憂自身、ミュンヘン五輪日本代表の父・郁榮さんの英才教育により13歳で全日本女子レスリング選手権で優勝。その後は世界戦も含めて何度も優勝を重ねてきたかと思えば、プライベートでは3人の子どもを出産。RIZINには42歳で初参戦し、総合格闘家に転身。最近、4度目の結婚を発表と破天荒この上ない。加えて妹の聖子はやはりレスリングの世界王者で、夫はメジャーリーガーのダルビッシュ有。弟のKIDはファイターとして日本格闘技界に伝説を残しながら、41歳という若さでこの世を去った。
考えてみれば、常識通りに生活していたら常識通りの結果しか得られるはずがない。それがどんなジャンルであれ、世界王者にたどり着くにはそれなりの生き方が必要になる。そう考えると、世間の常識の遥か上を行く環境に生まれ育っている美憂からすれば、念願の新ブランド立ち上げさえ、一つの通過点なのかもしれない。
面白いのは、新ブランド立ち上げと時を同じくして、ファイターとしての美憂の主戦場であるRIZINが5月23日に東京ドーム、5月30日には丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)での大会開催を発表したこと。これに関して美憂は「出たいですよ、もちろん」と力強く話す。
「相手に関しては特に希望はないです。私は選手を選ばないし。私はRIZINファイターなので、RIZIN側が『美憂、この選手と闘え』って言われたら、『はい!』って言うだけです」