Brave Girls、解散寸前から突然1位に 韓国メディア「逆走行神話」と称賛

韓国の4人組ガールズグループ「Brave Girls」(ブレイブガールズ)の楽曲「Rollin'」が爆発的な人気となっており、現地メディアが“逆走行神話”と呼んで熱い視線を送っている。

4年前の曲が突然1位になり話題騒然のBrave Girls【写真:インスタグラム(@bravegirls.official)より】
4年前の曲が突然1位になり話題騒然のBrave Girls【写真:インスタグラム(@bravegirls.official)より】

2017年発売「Rollin'(ローリン)」 当時の最高順位192位

 韓国の4人組ガールズグループ「Brave Girls」(ブレイブガールズ)の楽曲「Rollin’」が爆発的な人気となっており、現地メディアが“逆走行神話”と呼んで熱い視線を送っている。

「Rollin’」は2017年3月に発売されたアップテンポの軽快な楽曲で、♪Rollin’ Rollin’~の繰り返しが耳に残る中毒性を持つ。ただ、発売当時の最高順位は192位で、ほとんど話題に上らなかった。

 その曲が4年の年月を経て突然大ヒット。韓国の各音源チャートや音楽番組でも軒並み1位を記録し、米ビルボードが発表した「K-POP100」の最新チャートでも3位のロゼ(BLACKPINK)「On The Ground」、2位のIU「Celebrity」を抑えて堂々の1位に輝いた。各紙はBrave Girlsのブランド評価がBTSに次いで2位になったことも報じている。 

 Brave Girlsのメンバー4人(ミニョン、ユジョン、ウンジ、ユナ)は歌謡番組で1位獲得をアナウンスされた瞬間、全員が泣き崩れ涙ながらにファンに感謝の言葉を送った。その姿が新たな感動を呼び込み、いまや韓国全土が努力を諦めなかった彼女たちにエールを送っている。

 では、なぜ急に1位になったのか。その答えは「軍人」だ。19年に陸軍慰問ステージで行ったライブ映像が2月24日に人気サイトに投稿されて火がついた。映像には「Rollin’」を熱唱するBrave Girlsのメンバー4人と「♪Rollin’ Rollin’~」を熱狂的に大合唱している軍人の姿が映っており、当時兵役についていた人によると思われるコメントが大量に書き込まれている。「この曲はミルボード(ミリタリーとビルボードの合成語)1位だ」という書き込みを見ると、いかに軍隊で人気だったかが分かる。

 Brave irlsは軍慰問を熱心に続け、16年からこれまでに約60回もの慰問公演を行ってきたという。そのため軍内では独占的な人気を誇っており、その“神話”が先輩から後輩へと受け継がれてきた。つまり本物の「ARMY」から熱い支持を受けてきたというわけだ。その勢いが1つの映像を発端にオンラインコミュニティーやSNSで拡散され、ここに来て一気に人気爆発、ハマる人が続出している。

 11年にデビュー以来、ヒットに恵まれずメンバーの脱退や交代を繰り返してきた。結成当時のメンバーが1人も残っておらず現メンバーも解散目前だった、といったところがいかにもドラマチックだ。そんな彼女たちの大逆転について現地メディアは次々と論評を発表している。

 イーデイリーは「解体の危機乗り越え希望のアイコンに」というタイトルでチャート“逆走行”を果たしたBrave Girlsについて「就職難にコロナ19まで加え不満に陥っていたMZ世代(00年以降に成人を迎えた世代とそれに続く世代)がBrave Girlsの成功のために積極的に動いた。彼女らのストーリーに代理満足と達成感を感じただろう」という大衆文化評論家のコメントを用いて分析した。

 韓国日報も「Brave Girlsに希望を見出した20代たち」というタイトル記事を配信。20代のコメントを多数集めて「努力がいつかは必ず認められるという確信を得ました」「希望がなかったけど希望を見つけた」といったSNSの書き込みを紹介している。

 一方、「女性新聞」は男女別ストリーミング回数を分析し「男性より女性の方が『Rollin’』を聞いている」と女性の応援が得られた結果であることを強調。そのうえで、セクシーな振り付けと衣装を念頭に「これまでBrave Girlsの生存戦略であった性的対象化は宿題として残った。私たちの社会の課題でもある」と指摘した。(※記事はいずれも電子版)

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