コロナ流行前後の「転職理由トップ10」に変化 “人間関係”から“個人の将来”にシフト
転職サービス「doda(デューダ)」は、2020年4月の新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言前後に転職したビジネスパーソン約600人を対象に、転職理由について調査。緊急事態宣言前後(宣言前を20年1月~3月/宣言後を20年4月~8月と定義)で変化した「転職理由トップ10」を発表した。
2020年1月~8月に転職したビジネスパーソン約600人を対象に調査
転職サービス「doda(デューダ)」は、2020年4月の新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言前後に転職したビジネスパーソン約600人を対象に、転職理由について調査。緊急事態宣言前後(宣言前を20年1月~3月/宣言後を20年4月~8月と定義)で変化した「転職理由トップ10」を発表した。
20年1月~3月に転職した人と同年4月~8月に転職した人(20歳~59歳の社会人正社員男女)にインターネット調査を実施。緊急事態宣言前(20年1月~3月)の転職理由には、1位の「社内の雰囲気が悪い」(12.5%)に加え、4位「人間関係が悪い/うまくいかない」(5.9%)といった、人間関係にまつわるものがランクイン。また、4位「ハラスメントがあった(セクハラ・パワハラ・マタハラなど)」(5.9%)など働く環境に関する理由も目立っている。
緊急事態宣言後(20年4月~8月)の転職理由は、1位に「給与が低い・昇給が見込めない」(9.7%)、2位に「スキルアップしたい」(8.0%)などがランクインし、人間関係や働く環境にまつわることから、将来を見据えた個人的な目標へシフト。コロナ禍で会社が業績不振に陥り給与が下がった、あるいは「このままこの会社にいてよいのか」といった不安が影響していると指摘している。
一方で、緊急事態宣言前に転職理由の1位だった「社内の雰囲気が悪い」は圏外(12位/3.1%)。人間関係に関する理由の順位が下がった要因の一つとして、コロナ禍のリモートワーク拡大、対面で生じる人間関係の悩みが減少したことも考えられると分析されている。
コロナ禍という未曽有の事態に直面し、将来を見据えて理想の働き方を追求する機運が高まった結果、7位「他にやりたい仕事がある」(5.2%)といった転職理由も、緊急事態宣言前に比べてランクを上げる結果となった。