「暴走王」に「殺気王」が挑む 3冠戦はド迫力マッチ間違いなしの「こうへい対決」

「殺気王」佐藤耕平と「暴走王者」諏訪魔の3冠戦が2・23東京・後楽園ホール大会と決まった。

193センチの佐藤耕平が「暴走王」諏訪魔狩りに挑む【撮影:柴田惣一】
193センチの佐藤耕平が「暴走王」諏訪魔狩りに挑む【撮影:柴田惣一】

骨を断ち肉を切るド迫力マッチ間違いなし

「殺気王」佐藤耕平と「暴走王者」諏訪魔の3冠戦が2・23東京・後楽園ホール大会と決まった。

 挑戦の名乗りをあげた耕平は、193センチの長身から、V5を果たしたばかりの諏訪魔を見下した。その勇姿はド迫力そのもの。現在の日本マット界で一、二を争う高身長は何よりの武器だ。

 実績も申し分ない。プロ格闘技から2001年にZERO-ONE入り。故・橋本真也さんから「将来を背負って立つ男」と、期待される逸材だった。ケガに泣かされたこともあったが、ZERO-ONEだけでなく大日本プロレスのヘビー級王座も獲得している。

 ヴィヴァルディの「冬」をアレンジした入場テーマ曲もピタリとはまっている。春夏秋冬ある「四季」の中でも「冬」は、冬の厳しさ、冷たさ、寒さを如実に表現した凛とした楽曲で、背筋をピンと伸ばし気が引き締まる感覚がある。その曲に乗ってフードをかぶって耕平が入場すると、殺気が増殖されたようで凄みが倍増される。

 格闘技仕込みの蹴りにエルボーは定評があり「一撃必倒とは、耕平のためにある」とうなずく破壊力。ラリアートを食らって潰れたノドから絞り出てくる気合の声には、寒気を感じるほどだ。

 フリー戦士となり、リング上の迫力はますます増しているが、普段の耕平はちゃ目っ気あふれる男。ある日の飲み会では、つまようじ芸ならぬ「割りばし芸」を披露してくれた。

 割りばしを豪快に折ると、両目の上まぶたとほほ、さらに左右の鼻のアナと下唇に挟み込んだ。割りばしも大きな耕平にかかると、つまようじのようだ。

 つまようじ芸を得意とする人は多いだろうが、割りばしでやってのける佐藤のコミカルな表情に、その場が爆笑に包まれたのは言うまでもない。

 同席したファンからは「もっと怖い人かと思って構えていたけど、気さくな人でした」「自分からあれこれしゃべるタイプではなく、みんなの話を笑って聞いていたのが印象的でした」と、大好評だった。

 ただ「でも、怒ったら怖いんだろうなというのは試合を見ても分かります」という声も続出。時折ふと見せる冷酷な表情に、数々の修羅場をくぐって来た歴戦のツワモノという雰囲気を隠せない。

「暴走王」諏訪魔と「殺気王」耕平の3冠戦。骨を断ち肉を切るド迫力マッチ間違いなしだが、諏訪魔も「こうへい」だ。デビュー時は本名の「諏訪間幸平」だった。

 字は違うが、読みは同じ「こうへい」。王者・幸平VS挑戦者・耕平。そう考えると、さらに興味深い。暴走の幸平か、殺気の耕平か。「こうへい」対決の行方やいかに。

次のページへ (2/2) 【画像】爆笑ショット!割りばし芸を披露する佐藤耕平…つまようじではありません!
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