女優の松本穂香と俳優の瀬戸利樹が27日、東京・TOHOシネマズ池袋で行われたアニメ映画「君は彼方」(瀬名快伸監督)の初日舞台あいさつに出席した。

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　池袋を舞台に女子高生の悩みと成長を描いた青春ファンタジー。あきらめがちで努力が苦手な高校2年生の女の子・澪(みお)の声を担当した松本はキラキラ輝くシックな衣装で登壇し、「このご時世にこれだけ集まっていただけてうれしい。こんな時代だからこそ響くものがこの映画にはある。無事に初日を迎えられたことが奇跡」と感激の面持ち。澪の幼なじみ、新(あらた)の声を担当した瀬戸は「初日を迎えられて、ついに来た！といううれしい気持ちが強いです」と笑顔を見せた。

「思いを伝える」という同作のストーリーにからめて、「お互いに伝えたい思い」を聞かれると、松本は「瀬戸さんはすごく純粋な方だなと感じています。新の真っすぐさが表現できていて、それは瀬戸さんだったから素敵だったと感じています。厳しい世の中ですが、真っすぐさと純粋さを失わないでほしい」とオファー。司会者から純粋さを表す具体例を質問されると「まず、お話しするときに真っすぐに見つめてくれる。わんこのような真っすぐさを持っている方なんじゃないかな」とペット目線。

　一方、瀬戸は松本について、「声がめちゃめちゃいいです。澪の声も素晴らしかったですが、松本さんの声質がすごくよくて、ふわふわっという気持ちになりました。耳がすごく幸せでした」と絶賛した。

　また、映画の見どころについて松本は「澪に対する思い入れがあります。私も高校のとき、基本消極的でいろんなことをあきらめる女の子だったので、そういう感覚はなんとなく分かる。そういう人はたくさんいると思うので、『ダメじゃないよ』ってことが少しでも伝えられたら」とアピール。瀬戸も「澪に共感する人は多いと思いますし、学生さんや若い人は一歩を踏み出す勇気がなかったり、悩みごと、相談できないこともあると思いますが、この映画で勇気を与えられたら」と呼びかけた。

　2020年も残すところわずか。司会者から来年の抱負を聞かれると松本は「キャンプに行きたい。とにかく自然の中へ行きたいです」とアウトドア派宣言。瀬戸は「家族と外食のときメニューを見ても選べない。10分かかることもある。そこを直したい」と真顔で語っていた。同アニメには池袋の名所が数多く登場する。ロケ地を歩いて回る“聖地巡礼”も楽しめそうだ。