【映画とプロレス #1】“ロック様”が挑んだプロレス映画「ファイティング・ファミリー」は必見の痛快作
世界最大のプロレス団体WWEで“ザ・ロック"として活躍し、ハリウッドでもスーパースターのドウェイン・ジョンソン(47)が本気でプロデュースした映画「ファイティング・ファミリー」が11月29日にいよいよ公開となる。
11月29日公開 ローカル・レスリング一家の実話を奇跡の映画化
世界最大のプロレス団体WWEで“ザ・ロック”として活躍し、ハリウッドでもスーパースターのドウェイン・ジョンソン(47)が本気でプロデュースした映画「ファイティング・ファミリー」が11月29日にいよいよ公開となる。
ドウェイン・ジョンソンといえば、プロレスだけでなく、もはや全世界の映画界を代表するアクションスター。米Forbes誌が毎年発表している「世界で最も稼ぐ俳優ランキング」の常連で、今年、栄えある第1位に返り咲いてみせた。
「ロック様」の愛称で呼ばれる彼だが、実はプロレスをテーマにした映画にはほとんど出演していない。主演映画がヒットを飛ばすたびにその傾向が強くなったが、満を持して“ホーム”に戻り、自身のプロデュースによって完成したのが「ファイティング・ファミリー」だ。
ロック様はプロデューサーであると同時に本人役を嬉々として演じており、英米のプロレスラーたちが多数出演。その役柄は多岐にわたり、重要人物からエキストラ、スタントにまで及んでいる。レスラー探しをするのも、今作を観る楽しみのひとつだろう。
この映画は、ロックがイギリスでの撮影中に偶然目にしたテレビドキュメンタリーにインスパイアされて実現した。その番組では、家族全員が現役プロレスラーで、プロレス団体WAWを運営するナイト・ファミリーにスポットが当てられている。
ドキュメンタリーでは、家族の中の娘・サラヤがWWEのトライアウト(オーディション)に合格し、期待を一身に背負って渡米、ファーム団体でのデビューまでが記録されている。サラヤはその後「ペイジ」のリングネームでWWEディーバ王座を獲得。映画本編では、そこに至るまでの家族との確執や苦悩を描き出す。
特に、同時にトライアウトを受けた兄・ザックとの関係は、ペイジの心境に多大な影を落とすこととなる。契約を勝ち取ったのは彼女ひとりだけだったのだ。ペイジは兄妹での渡米を主張するも当然認められない。兄の気持ちも察し異国で奮闘するペイジ。しかし、文化の違いもあり容易にはなじめない。同期レスラーとの関係も微妙で、彼女は地元のクリスマス興行を機に帰国、実家に戻る決断をする……。