84歳・角川春樹氏、復帰後初の公の場 ラスト作品は「AIとの勝負」
出版・映画業界をけん引してきた角川春樹氏(84)が6日、都内で行われた映画『星の教室』(11月6日公開)の完成披露上映会に登壇した。復帰後、初の公の場となった。

杖をついて登壇「魂を込めて、命がある作品を作ろうというのがテーマ」
出版・映画業界をけん引してきた角川春樹氏(84)が6日、都内で行われた映画『星の教室』(11月6日公開)の完成披露上映会に登壇した。復帰後、初の公の場となった。
元坂道メンバーの熱烈なクルマ愛「最初の一台は国産車」…現在の愛車を告白(JAF Mate Onlineへ)
同作は、角川氏が総監督を務めるラスト作品。まざまな事情で義務教育を修了できなかった人々が学ぶ夜間中学を舞台に、年齢や国籍を超えて集まった生徒たちが、それぞれの悩みや葛藤と向き合いながら、学ぶ喜びや希望、仲間との絆を育んでいく。人生をやり直す勇気と人とのつながりの尊さを温かく描く。主演は桜田ひよりが務める。
角川氏は、昨年8月に脳梗塞で倒れ、要介護3と認定され、左半身麻痺になっていた。その後リハビリを続け、復帰した。
今回はイベント終盤に杖をついて登場し、壇上に立って自身のキャリアに言及。「角川映画は50年目になりました。『犬神家の一族』から50年目に、『星の教室』が生まれました。私の親しい、もう亡くなった人なんですが、紀伊國屋書店の2代目社長がこういうこと言ったんです。『人生には3つの出会いがある。1つ目は本との出会い。2つ目は人との出会い。3つ目は、自然との出会い。3つの出会いがある』と私によく言った。私はこの映画を通じて、4つ目の出会いがあるなと。それは、映画との出会いであると感じたんですね。50年の映画の中で、アニメーション含めて76本作りました。その中で、完成披露試写もかなりの数があるんですが、記憶にないんですよね」と明かし、会場の笑いを誘う一幕も。
続けて「自他ともに認める代表作は5本ある。市川崑さんとの『犬神家の一族』(76年)、2本目は大林宣彦さんとの『時をかける少女』(83年)、3本目は澤井信一郎と一緒にやった『Wの悲劇』(84年)、4本目が深作欣二との『蒲田行進曲』(85年)、5本目が『男たちの大和』(05年)。過去の5作品、過去の5人の監督。5人の監督はすべて亡くなってしまいました」と話し、「今回の『星の教室』という作品は、5人の監督の5作品と比較して、中川龍太郎監督の『星の教室』は少しも遜色がない、というのが自分の感想です」と称えた。
さらに「今回の作品は、AIとの戦い。映像というものは、AIでできてしまう。ビジネスとしても成功している。コミックもAIが絵を描いてしまう。これも(人間より)10分の1の単価でできてしまう。そういう中にあって、映画を作るときにスタッフを集めていったことは『今回の作品はAIとの勝負である』と。AIには、命も魂もない。だから、魂を込めて、命がある作品を作ろうというのがテーマでした」と語り、「今回の作品はAIには当然打ち勝ったと思います」と自負した。
同舞台あいさつには、桜田、仙道敦子、小林虎之介、真木よう子、小泉孝太郎、中尾ミエ、山本學、中川監督も出席した。
あなたの“気になる”を教えてください