「誰が、鹿や。」ニホンカモシカが訴える観光ポスターが話題 役場に制作秘話を聞いた
観光地へ訪れた時、その土地特有の看板やポスターを目にすることがある。三重県菰野町の御在所岳へ登山に出掛けたキャプたん(@kamosio157)さんは、頂上にある施設に貼ってあった「ニホンカモシカ」のポスターに心を奪われ、思い出の1枚として撮影。ツイッターに投稿したところ、2万9000ものいいねが集まった。反響について、キャプたんさんと三重県菰野町役場に話を聞いた。
キャッチコピーを考えたのは名古屋外国語大学の学生
観光地へ訪れた時、その土地特有の看板やポスターを目にすることがある。三重県菰野町の御在所岳へ登山に出掛けたキャプたん(@kamosio157)さんは、頂上にある施設に貼ってあった「ニホンカモシカ」のポスターに心を奪われ、思い出の1枚として撮影。ツイッターに投稿したところ、2万9000ものいいねが集まった。反響について、キャプたんさんと三重県菰野町役場に話を聞いた。
ポスターには、黒をバックにワイルドなニホンカモシカの顔がしっかりと映され、まるで観光客に訴えかけるように「『誰が、鹿や。』 ※ニホンカモシカは、牛の仲間です。」と記されている。キャプたんさんは初めてこのポスターを見たときの感想を「カモシカが鹿じゃないことと関西弁に大爆笑してしまった」と語った。
ニホンカモシカは日本のみに生息する学術的に貴重な動物で、国が指定している特別天然記念物。好奇心が強く、時折首をかしげて岩場に立つ姿から「山の哲学者」とも言われている。ツイートには「牛の仲間?そっちにびっくり」「ならニホンカモウシにしてくれ」「知らなかった…勉強になります」「吹き出しちゃいました」などのコメントのほかに、菰野町観光PRキャラクターの「こもしか」から「ありがとコモなぁ」と感謝のコメントが寄せられた。
ポスターを制作した三重県菰野町役場観光産業課の担当者によると、ニホンカモシカのポスターは令和元年度用のポスターで、掲載を始めた当初から注目されていたという。担当者は「それまでは菰野町の豊かな自然を生かした風景写真をテーマとするポスターが多かったのですが、より目を引く、インパクトのあるポスターにしたいと思い、町の獣であるニホンカモシカの写真を大きく使用しました」とニホンカモシカの写真を採用した経緯を明かした。
また、観光ポスターは毎年度新しいものを制作しているとのことで、同課が選定した写真に合うキャッチコピーを名古屋外国語大学の学生に考えてもらい、町民の投票による「菰野町観光ポスターキャッチコピー総選挙」によって選ばれているという。担当者は「学生の若い感性、町外からの視点を活かしたポスターが出来上がるとともに、デザイン会社等に発注するよりも経費が削減できるというメリットもあります」と制作の裏側についても語ってくれた。次作にも注目が集まりそうだ。