フジ親会社、“因縁”乗り越えSBIと戦略提携へ 中居問題で上場後の初赤字から「ウィンウィン」で成長期す

フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)は26日、SBIホールディングス(SBIH)とメディア・コンテンツ領域における戦略的業務提携に向けた協議・検討を開始したと発表した。同日、FMHの清水賢治社長は東京・台場のフジテレビで取材に対応し、昨年は経営人事などを巡って対峙した関係の同社とのタッグの狙いと舞台裏を語った。

フジテレビ【写真:ENCOUNT編集部】
フジテレビ【写真:ENCOUNT編集部】

清水賢治社長が連日の取材対応

 フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)は26日、SBIホールディングス(SBIH)とメディア・コンテンツ領域における戦略的業務提携に向けた協議・検討を開始したと発表した。同日、FMHの清水賢治社長は東京・台場のフジテレビで取材に対応し、昨年は経営人事などを巡って対峙した関係の同社とのタッグの狙いと舞台裏を語った。


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 急きょ集まった取材陣からは、因縁の相手との提携を決めた理由と狙いについての質問が相次いだ。SBIHの北尾吉孝会長兼社長は、2005年のライブドア騒動でフジテレビの「ホワイトナイト」を務めたが、昨年にはSBIH側が米ファンドを通じて北尾氏らをFMHの取締役候補として株主提案し、会社側が反対して否決されるという対立もあったからだ。また、SBIHは現在、FMH株の約7%を保有する大株主でもある。

 だが、清水社長は「対立」という見方を明確に否定し、自らの足で関係構築に動いていた状況を明かした。

「北尾さんとはその後も実は複数回、お会いしています。節目ごとにお会いしてお話をするようにしてました」

 さまざまな企業と提携を模索する中で、清水社長の耳には何度も「SBI」の名前が届いたという。

「私としては結構新鮮な驚きでした。そういうところで見てると、やっぱりこのIPコンテンツ(知的財産権)業界のことを本気でお考えなんだなっていう事が分かってきました」

 SBIHは現在、1000億円規模の「ネオコンテンツファンド」を組成中と伝えられている。FMHはこれに参画し、豊富な資金力を背景に、グローバルな大型ドラマやアニメの制作に乗り出す構えとみられる。

「これ(SBIHの構想)と逆行して我々が対立するとか、我々の商売にとって、成長にとって阻害することになるなということすら私は考えました。なので、これはやっぱり一緒になってやった方がウィンウィンの関係になれるんじゃないかなと」

 FMHは2030年度までに1500億円を投資する方針を掲げている。だが、清水社長は現状の「自前主義」だけでは限界があることを口にした。

「さらなる成長をさせなきゃいけない時には、これは全く別なものを入れていかざるを得ないと思っています」

 前日25日の定時株主総会後にも取材対応した清水社長は「この業界はレッドオーシャンです。かなり本気で大胆な投資をしていかないと勝ち残れない」と強い危機感を口にしていた。

 24年12月に発覚した元タレントの中居正広氏と元女性アナウンサーのトラブルを発端に、同社の統治不全が露呈した。CM出稿の差し止めが広がり、26年3月期の連結決算は1997年の上場以来初の営業赤字(87億円)に転落した。大株主に浮上した旧村上ファンド系の投資グループからは資本効率の改善を求められ、経営の柱だった不動産事業の分離・売却に向けた検討を開始している。

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