「太田光物語」山田雅人の熱い語りに太田もタジタジ「こんなに出にくいステージ初めて」
「爆笑問題」太田光の半生を山田雅人の語りでひもとく「爆笑問題・太田光物語」(企画・高田文夫)が23日、都内の会場から太田本人をゲストに迎えて生配信された。
爆笑・太田の半生を語った山田雅人「太田光物語」
「爆笑問題」太田光の半生を山田雅人の語りでひもとく「爆笑問題・太田光物語」(企画・高田文夫)が23日、都内の会場から太田本人をゲストに迎えて生配信された。
25歳人気女優のクルマ愛…免許はマニュアル取得、愛車はSUV(JAF Mate Onlineへ)
「配信をご覧の皆さん、お待たせしました。ようやく実現しました」
喜びと緊張の入り混じった表情で山田は視聴者にゆっくりと語りかけた。新型コロナウイルス感染拡大のため、当初5月1日に予定していた開催を延期し、無観客ライブ配信として遂にこの日を迎えた。
本編に先駆けて山田は「我が盟友」と松村邦洋をステージに招いた。松村はオープニングアクトとしてドラマ「半沢直樹」ネタから大河ドラマネタなど、得意の歴史を絡めた“ものまね漫談”を披露し、同期の爆笑問題、太田光へと話題をつなげていく。最後は亡き同期の名前を挙げ、「今日は天国の春一番もこの会場のどこかで見ているんじゃないかなと思っております。『太田光物語』楽しみにしてください」と山田にバトンを渡した。
ステージにはイスが2つ並べられ、再び山田が登場。太田のプロフィルを紹介し「ご本人の前で語る夢が実現いたしました。爆笑問題太田光さんです!」と呼び込むと、おなじみの「ど根性ガエル」ピョン吉のTシャツ姿でステージに登場。
「どうも伊勢谷友介です」という第一声で会場に集まった報道陣を沸かせ、「こんなに出にくいステージ、初めてですよ。『出ていただく前に太田光さんのことを簡単に紹介する』って言ったでしょ? この後、俺の話するんでしょ?」といきなり突っ込みを入れて「法廷より緊張しますよ」と予想のつかない展開に困惑の様子。
今回は、“ストップモーション”という山田独自の語りのスタイルで、山田が語っている途中に、本人が訂正や補足を入れたり、山田からいったん話を切って相手に事実を確認するといった方法で進行していく。
いつものように目を閉じて「無音のまくら」から語りがスタート。「太田光は1965年。昭和40年5月13日埼玉県の上福岡市で生まれました」と太田の生い立ちや父・三郎が「光」と書いて「ライト」と読ませようとしたエピソードなどを一通り語り終えると突然「(今の内容)どうですか?」と太田に聞く。
急な質問に驚いた様子の太田だったが、「はっきりと本当のことはわかんないんですけど」と前置きしながら「恐らく『ライト』というアイデアは、うちのお袋だったと思うんです。ライトは“光(=Light)”もあるし、“正しい(=Right)”もあるし、いろんな意味が含まれているからライトにしようって。それで親父の方が『光』でいこうと思っていたらしいんです。当時コロムビア・トップ・ライトが売れていたんで、漫才師みたいだとちょっと格好悪いなって言うんで『光』しようかってなったと僕は聞いてますね」と修正を加え、続けて「うちのお袋は、面白い人で、最初に飼っていたチンという種類の犬に『ポコ』って名前をつけた」という裏話で沸かし、山田は、「面白いです。次に語るときはその話を入れてもいいですか?」と尋ねると太田も「どうぞ」と返す。すると、いきなり山田は「かたりの世界」に話を戻す。意表を突かれた太田は「急に始まるんだ?」と大笑い。
夜なかなか寝ない子どもだったという太田を寝かしつけるために母親が朗読する「クマのプーさん」が楽しみだったという話や、父親が好きだったチャップリンに影響を受けて小学生で脚本を書いたり、コントを披露したという逸話。中学生では「エースをねらえ!」に憧れてテニス部に入り、長嶋茂雄に憧れて野球を始めたり、萩本欽一が好きだったなど、少年時代の太田について次々と山田が語っていく。
ここで太田は「昔よくサーカスのテレビ番組をやっていて、ピエロが出てきて玉乗りも綱渡りも失敗したり、それを面白いねって見ていたら、お袋が『この人が1番すごいんだよ。この道化って役は綱渡りも玉乗りも空中ブランコも全部出来る人じゃないとこの役はできないんだから。全部失敗したふりだから』って小さい俺に教えてくれたの。それで人を笑わせる道化とかチャップリンに憧れて『コメディアンになりたい』って。そこが現体験だと思います」と明かした。
太田が話し終えると間髪入れずに「チャップリンに憧れ……」と語りを再開。マイペースな山田の進行にタジタジな太田が「人の話聞いてます?(笑)」とちゃめっ気たっぷりに割り込むと、山田は「ものすごく聞いてますよ。ピエロが目の前に浮かんでますから」と真剣に返し、異次元のやりとりに会場に集まった報道陣も我慢しきれなくなり、あちこちから笑いが漏れる。