大黒摩季とコラボのイケメンは真面目な苦労人…引きこもり、孤立を乗り越え、「やっと認められた」

大黒摩季とコラボしているイケメン歌手は、生真面目な苦労人だった。28歳の當間(とうま)ローズ。ブラジルで生まれ、4歳で両親と来日した。少年時代は日本語が話せずに孤立。学生時代はタレント養成学校、大学の学費を自分で稼ぎ、デビュー後は実家へ仕送りをし、弟、妹の入学金を支払った。下積みを経て、2020年秋配信の婚活サバイバル番組でブレーク。21年は大黒のプロデュースで楽曲を配信した。夢は「家族をブラジルに連れて行き、ライブをすること」。22年は、高校まで過ごした静岡県を大事にしながら、大黒と共に世界進出を目指す。

28歳の當間ローズ【写真:荒川祐史】
28歳の當間ローズ【写真:荒川祐史】

ブラジル出身、静岡県湖西市育ちの當間ローズ「日本語はテレビで覚えました」

 大黒摩季とコラボしているイケメン歌手は、生真面目な苦労人だった。28歳の當間(とうま)ローズ。ブラジルで生まれ、4歳で両親と来日した。少年時代は日本語が話せずに孤立。学生時代はタレント養成学校、大学の学費を自分で稼ぎ、デビュー後は実家へ仕送りをし、弟、妹の入学金を支払った。下積みを経て、2020年秋配信の婚活サバイバル番組でブレーク。21年は大黒のプロデュースで楽曲を配信した。夢は「家族をブラジルに連れて行き、ライブをすること」。22年は、高校まで過ごした静岡県を大事にしながら、大黒と共に世界進出を目指す。(取材・文=柳田通斉)

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 當間は自分で言った。「こんな顔をしていますが、真面目なんです」。20年12月13日、TBS系「サンデージャポン」に出演した時のことを聞くと、「なかなか面白いことを言ったり、ボケたりすることができなくて」と苦笑いした。

 當間はブラジルで生まれ、静岡県湖西市の団地で育った。

「ブラジルで生まれ育った両親と3人で日本に移住しました。家族の誰も日本語が話せず、小学校に入るまで僕は母と家に引きこもっていました。入学してからは孤立しました。ある日、初めて覚えた日本語で同級生に『仲間に入れて』と言い、一緒にサッカーをしましたが、パスは全く回ってきませんでした」

 狭い自宅は、湿気が高くなると畳がゆがみ、壁にはカビが生えた。自分の部屋はなく、テレビを見ることだけが楽しみだった。

「日本語のほとんどはテレビで覚えました。そして、だんだんとテレビに出ている人たちに憧れ、『自分も画面に出て認められたい』と思うようになりました」

 小学校の高学年になると、孤立状態から抜け出し、中3から高2まで3年連続で静岡県英語スピーチコンテスト優勝。活発さも出て、高1からはアルバイトを始めた。

「タレント養成所の授業料と通学の資金を貯めるためでした。母には猛反対されましたが、『これが僕の夢なんだ』と言って、押し切りました」

次のページへ (2/5) 夜行バスでタレント養成所に通い、学費も親に頼らず
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