RIZIN TRIGGER参戦の奥田啓介が激白 「他流試合」の前には「必ず高山VSフライ戦を観ます」

来る11月28日、兵庫・神戸ワールド記念ホールでRIZINの第3シリーズがスタートする。その名も「RIZIN TRIGGER(以下、TRIGGER)」でRIZIN初の全戦金網マッチだ。公式サイトによれば「TRIGGER(トリガー)」=引き金を引く/きっかけとなる/作動させることから、「ここから何かが始まる、新しいスターが誕生する、という思いを込めた」という。そして記念すべき「TRIGGER」の開幕戦に参戦するのが「巌流島・全日本武術選手権 2018 in MAIHAMA」(2018年9月17日、舞浜アンフィシアター)優勝者でドラゴンゲートに専属フリーとして参戦中のプロレスラー・奥田啓介(30)である。今回はなぜプロレスラーの奥田が、RIZINでの「他流試合」に挑んでいくのか。その思いと意気込みをお届けする。

「RIZIN TRIGGER」でグラント・ボグダノフ戦に挑む奥田啓介
「RIZIN TRIGGER」でグラント・ボグダノフ戦に挑む奥田啓介

「RIZIN LANDMARK」での鈴木博昭戦は「止めるのが早かった」

 来る11月28日、兵庫・神戸ワールド記念ホールでRIZINの第3シリーズがスタートする。その名も「RIZIN TRIGGER(以下、TRIGGER)」でRIZIN初の全戦金網マッチだ。公式サイトによれば「TRIGGER(トリガー)」=引き金を引く/きっかけとなる/作動させることから、「ここから何かが始まる、新しいスターが誕生する、という思いを込めた」という。そして記念すべき「TRIGGER」の開幕戦に参戦するのが「巌流島・全日本武術選手権 2018 in MAIHAMA」(2018年9月17日、舞浜アンフィシアター)優勝者でドラゴンゲートに専属フリーとして参戦中のプロレスラー・奥田啓介(30)である。今回はなぜプロレスラーの奥田が、RIZINでの「他流試合」に挑んでいくのか。その思いと意気込みをお届けする。(取材・文=“Show”大谷泰顕)

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 まず奥田といえば、「TRIGGER」と同じく今年新設された配信イベント「+WEED presents RIZIN LANDMARK vol.1(以下、LANDMARK )」(10月2日、開催場所は非公表)に参戦し、セミファイナルに登場。「怪物くん」の異名を持つ、鈴木博昭にTKO負けを喫したが、試合後には「なにこれ? レフェリーが勝手に止めてるだけっしょ? 俺まだまだできたし、スリーカウントもまだたたいてないだろレフェリー!」との言い分を展開した。

 もちろん、勝利した鈴木の強さは認めているものの、冗談とも本気とも取れる奥田の見解は「潔くない」「格闘技を分かっていない」「プロレスラーは出てくるな」といった意見につながっていくだろう。

 それでも、奥田にあたらめて話を聞くと、やはり似たようなコメントが飛び出してくる。

「いや、覚えてないんですよ。覚えていないから、負けでも勝ちでもないかなあみたいな。ドロー? むしろ俺の勝ち?」

 どこまでこの言葉を奥田が本気で言っているのかはさておき、鈴木戦はRIZINルールで行われたため、そのルールに則したタイミングで試合を止められる前に反撃できなかった奥田の言い分は100%間違っている。

 しかしながら奥田がこれまで通ってきた歴史をたどっていくと、間違っているはずの言い分が、あながち冗談ではないことが分かる。

 というのは奥田が2009年11月にプロデビュー戦を行ったIGFは、現在は活動を停止しているものの、“燃える闘魂”アントニオ猪木が主宰者を務めていた団体であり、そのリングは、そこまでやるかというエゲツない場面が何度も展開される、見ていて何度も背筋が凍る場面が現出される団体だった。

 奥田にRIZINの危険度を訊ねると、「グローブ、付けてますからね」とサラリと言っていたが、IGFは通常のMMA戦と違って、素手で殴り合っていたため、試合後に救急車の出動が当たり前のように起こった。

 言うなれば、世にはびこる「どうせプロレスでしょ?」といった声に対し、真っ向から立ち向かっていくような、アントニオ猪木の生きざまを投影したリング。特に“猪木イズム最後の継承者”藤田和之の攻撃の鋭さはすさまじく、対戦相手はほとんど五体満足ではリングを降りられない。奥田は当時、まだまだ実績が少なく、藤田戦は未経験ながら、それでも命がけの試合を何度も経験した。

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