13歳娘にワクチン接種 副反応には懸念も…母親の決断「重症化を防ぎたい」

新型コロナワクチンの接種が進む中、12歳以上の子どもへの接種については慎重論が出ている。

12歳以上の子どもへの接種については慎重論も(写真はイメージ)【写真:写真AC】
12歳以上の子どもへの接種については慎重論も(写真はイメージ)【写真:写真AC】

文部科学省は12歳以上の児童・生徒への集団接種に慎重姿勢

 新型コロナワクチンの接種が進む中、12歳以上の子どもへの接種については慎重論が出ている。

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 文部科学省は6月に公開した「事務連絡」で学校での集団接種に関して、「現時点で推奨するものではありません」という考えを明らかにしている。理由は主に3点。(1)実施方法によっては保護者への説明の機会が乏しくなる、(2)接種への個々の意向が必ずしも尊重されず同調圧力を生みがちである、(3)接種後に見られた体調不良に対するきめ細かな対応が難しいといった制約がある、などの考えからだ。

 日本小児科学会も同月、「新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~」という見解を発表。「12歳以上の健康な子どもへのワクチン接種は意義がある」としながらも、「子どもへのワクチン接種は、先行する成人への接種状況を踏まえて慎重に実施されることが望ましい」との立場を表明した。

 このように文部科学省も日本小児科学会も子どもへのワクチン接種に慎重な姿勢だが、都内在住の女性会社員は中学1年生の13歳の娘へのワクチン(ファイザー)接種を決めた。先月、ワクチン接種の予約を受け付けている医療機関一覧をネットで調べていたところ、たまたま空きが出ているクリニックを発見しすかさず予約を完了させた。本人は7月にモデルナ製ワクチンの2回接種を完了。1回目は微熱程度だったが、4週間後に受けた2回目の接種では、強い片頭痛と全身を走る痛みに2日間もがき苦しんだ。

 こうした副反応を経験しながら、なぜ中学1年生の娘へのワクチン接種を決断したのか。「米ファイザー社製ワクチンは当初、16歳以上を対象にしていましたが、6月に12歳以上に引き下げられたので私の娘も接種できるようになりました。高齢者の2回目接種が進んでいるとはいえ、外では多くの若者がマスクを着けないまま出歩いています。子どもは周囲の大人から感染することが多いですし、子どもでも重症化したり感染後に後遺症が残るリスクがある以上、大事を取って早めにワクチン接種をすることが娘を守るために大事だと考えました」(女性会社員)

 ファイザー製ワクチンの1回目の接種を終えた娘の副反応はどうだったのか。「接種後に腕の痛みを訴え真っすぐに下ろした腕が上がらない状態。翌日は多少改善したものの腕が水平程度しか上がりませんでした。ただ発熱や注射箇所の腫れなどは現れていません。問題は3週間後の2回目の接種です。私のような強い副反応が出るのではないかと心配ですが、それでも接種は予定通り進めるつもりです」(同)

 武田薬品は7月26日付で、モデルナ製ワクチンの接種対象者を従来の18歳以上から12歳以上に引き下げた。厚生労働省の公式ホームページでも、ファイザー製のワクチンとモデルナ製のワクチンの接種対象は現在いずれも12歳以上となっているが、海外では生後6か月~11歳を対象とした臨床試験が実施されていることも合わせて紹介している。同省は「日本においても今後、接種の対象年齢が広がる可能性がある」としている。

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