【ズバリ!近況】体操金・森末慎二は五輪自国開催の利点に期待 宮古島と東京の優雅な2拠点暮らしも語る

7月23日、東京2020オリンピックが開幕する。翌24日には日本のお家芸のひとつ、体操の男子予選が始まる。4大会連続出場の内村航平選手(32)らは、どんな演技を見せてくれるのか、楽しみだ。体操といえば、1984年のロサンゼルス五輪で金・銀・銅のメダルを獲得した森末慎二さん(64)は、今も平行棒の採点規則に入る“モリスエ”というオリジナル技をもつほどの選手だった。五輪後はスポーツキャスターやタレントとして活躍。今では♪水のトラブル クラシアン~のCMの印象が強いが、森末さんの近況と東京五輪について聞いてみた。

ロス五輪で金・銀・銅のメダルを獲得した森末慎二さん【写真:舛元清香】
ロス五輪で金・銀・銅のメダルを獲得した森末慎二さん【写真:舛元清香】

現役時代、地元住民に詰め寄られた経験が

 7月23日、東京2020オリンピックが開幕する。翌24日には日本のお家芸のひとつ、体操の男子予選が始まる。4大会連続出場の内村航平選手(32)らは、どんな演技を見せてくれるのか、楽しみだ。体操といえば、1984年のロサンゼルス五輪で金・銀・銅のメダルを獲得した森末慎二さん(64)は、今も平行棒の採点規則に入る“モリスエ”というオリジナル技をもつほどの選手だった。五輪後はスポーツキャスターやタレントとして活躍。今では♪水のトラブル クラシアン~のCMの印象が強いが、森末さんの近況と東京五輪について聞いてみた。(取材・構成=中野裕子)

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 東京五輪はやる、やらない、観客を入れる、入れないでギリギリまで揺れましたが、新型コロナウイルス感染症からのとばっちりが選手にいかないといいな、と思っています。僕は大学時代、まだ社会主義国だったルーマニアにユニバーシアード(学生のための五輪)に出場するために行ったのですが、僕らが行ったせいで食べるものがなくなった、と町の人たちに詰め寄られたことがありました。でも、僕らにはどうすることもできない。今の代表選手たちは似たような目に遭わず、気持ちよく出場させてあげたいなと思います。

自国開催はメリットが多いのだが…

 男子体操は中国、ロシア、米国、日本の争いになると思いますが、厳しい戦いになるでしょう。五輪出場経験者は内村選手だけ。彼に、五輪の雰囲気や試合のやり方をうまくほかのメンバーに伝えてほしい。自国開催の利点は時差がなく、気候や食事、水が同じで普段の生活を大きく変えずに試合に臨めること。それから、普段使い慣れた器具で演技できることも大きな利点です。床のバネや鉄棒のしなり具合など、意外と製品によって違いますから。そして、観客の応援の声ですね。無観客となってしまいましたが、今の選手は応援されると力になる選手が多いようです。内村選手は試合でも練習と同じみたいですけどね。そこが彼の強みです。

 女子は米国がトップですから、日本はチームでメダルを取るのが目標でしょう。そのなかで村上茉愛選手が個人総合で海外のトップ選手とどれぐらい戦えるか、が見どころですね。今の日本の女子選手は、総じて腹筋・背筋が弱いのかなと感じます。トップ選手の指導方法が、男子はある程度確立されていますが、女子はまだまだなのかなあと思います。

 五輪期間中は、男子の種目別が行われる体操の最終日に、会場の有明体操競技場に取材に行ければいいなと思っていますが、基本はテレビで見て局のスタジオでコメントする予定です。でも、それも日本の体操選手の活躍次第でどうなるかは分かりません。日本選手にはがんばってほしいですね。

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