ブルエン田邊「サ道」で“ととのう”日々を明かす「1ターン目の“無敵モード”が最高」

人気ロックバンド「BLUE ENCOUNT」のギター・ボーカルとして活躍する田邊駿一。彼はバンド界きっての「サウナ好き」でもある。それが高じてスタートしたラジオ番組「トトノウラジオ」(Inter FM)最終回完走とその番組初で誕生した田邊選曲によるコンピレーションCD「トトノウオト」(30日発売)を記念して、彼にサウナについての思いを語ってもらった。

「ENCOUNT」被りを快く許してくれたBLUE ENCOUNTの田邊駿一【写真:塩見徹】
「ENCOUNT」被りを快く許してくれたBLUE ENCOUNTの田邊駿一【写真:塩見徹】

ブルエン田邊「ENCOUNTさん仲良くいきましょう」名前被りに困惑か!?

 人気ロックバンド「BLUE ENCOUNT」のギター・ボーカルとして活躍する田邊駿一。彼はバンド界きっての「サウナ好き」でもある。それが高じてスタートしたラジオ番組「トトノウラジオ」(Inter FM)最終回完走とその番組初で誕生した田邊選曲によるコンピレーションCD「トトノウオト」(30日発売)を記念して、彼にサウナについての思いを語ってもらった。(取材・文=小川智宏)

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「このメディア、『ENCOUNT(=エンカウント)』って名前なんですか? サイトも青いし、僕らのためにあるような…え、パクってるって言われる? 誰だそんなこというの、うちのメンバーですかね? 仲良くいきましょうよ(笑)」

 本サイト「ENCOUNT」という名前にさっそく反応し、話し始めてくれたBLUE ENCOUNT・田邊。サウナ好きが高じてラジオ番組を始め、さらにその番組発信でコンピレーションアルバムを作るまでにいたった彼だが、意外にもサウナ歴はこの2、3年ほどだそう。しかもそれまではサウナに対してそんなにいい印象は持っていなかったという。しかしその後の初「ととのい」(サウナで体験する独特の快感を、サウナーは「ととのう」と表現する)が彼の人生を変えた。

「僕、3年前に初めてサウナに入ったときにミスったんですよ。間違った入り方しちゃって、ちょっと体調崩しちゃったんですよ。こんなのもう入るかと思っていたんですけど、1年後ぐらいに、友達から正しい入り方を教わって行ったのが『ニューウィング』(東京・錦糸町にある有名サウナ)だったんです。ちょうどドラマ『サ道』で登場するのを見ていたので、いいなと思って行ったら、そこでととのっちゃいました(笑)。そこからもうどハマリです」

 日頃からライブハウスで熱いライブを繰り広げているロックバンドのボーカリスト。最初はその疲労を取るためのケアの一環としてサウナに興味を持ったのが始まりだった。もともと自宅のお風呂で温冷交代浴(熱い湯に浸かった後冷水シャワーで体を冷やす入浴法)を行っていた田邊にとって、サウナはあくまでその延長線上にあったのだ。

「ロックバンドのライブ1本の熱量って、終わったらぶっ倒れるぐらいやるので。いろいろ試したんですけど、そんなときにサウナに行ってるボーカリストがたくさんいるということを知ったんです。みんな『とにかく四の五の言わず行け』っていうので、最初はそのために行こうかなって思っていたんです。でもすぐに、ただ疲れを取るっていう作業じゃなくなりましたけど」

 今では多いときには週6回のペースでサウナに行くという田邊。ときには1日に2回行くこともあるという。

「仕事前に行って、仕事終わりのご褒美でも行って(笑)。休みの日はご褒美で1日サウナにいます。今日も朝8時に行ってきました。2時間たっぷり体を蒸して、結果4セット」

 それほどまでにサウナに通い詰めるうち、自身の好きなサウナの傾向も体で分かるようになってきたという田邊。その「条件」とは――?

「僕の場合はサウナ室と水風呂の絶妙な温度差が大事。最近分かったんですけど、僕に合う水風呂の温度は17度だったんです。まあ18度だとしてもバイブラとかでちゃんと冷えるならいいんですけど、その水温があると基本ととのいます。冷たすぎてもだめなんですよ。この前初めて行ったサウナで、水風呂に温度計はなかったんですけど、出てからお店の人に『これ、18度ですか?』って聞いたら『そうです』って(笑)。体で水風呂の温度が分かるようになってきました」

 もはや「達人」の域の田邊だが、サウナに行ったときには実際どのような過ごし方をするのだろうか。「田邊流ルーティーン」を尋ねてみると、返ってきたのは正統派とは少し違う入り方だった。

「もちろん最初に体を洗って、それから、だいたいみんな1度湯船に入って体を温めるんですよ。専門用語で『下茹で』というんですけど。でも僕は下茹でせずに、サウナ室に直行します。そしてまず、何もしていない自分とサウナで会話をする。いつも行ってるサウナでも、開店と同時に行くときの熱と、人が多いときの熱、人が少ないときの熱って違うんですよ。ラーメンと一緒です。ラーメン屋さんも、忙しい時間帯のスープは味が違うっていうじゃないですか。サウナもそうなので、まずは最初に空腹の状態で楽しんで『ああ、大将こういう感じね』って」

 サウナをラーメンのスープに例えるあたり、常人のはるか先をいくサウナ観を感じる…それから?

「それで10分から12分、長めに入ってしっかり汗を出して。その後水風呂に2分近く入ってしっかり冷やす。そして、普通はその後は休憩なんですけど、僕の場合はそのままサウナ室に戻るんです。そうすると体がびっくりするんですよね。あれ?みたいな。違う違う!って体の感覚がバグるのを楽しむというか。そのときはナイフで斬りつけられても気づかないんじゃないかぐらいの感覚になるんです」

 その1ターン目の「無敵モード」が最高だという田邊。その快感を追い求める旅は東京近郊のみならず全国に広がっている。ロックバンドといえば全国ツアーだが、そのツアーこそ、サウナー田邊にとって「新規開拓」のチャンスなのだという。

「ツアーに行くときはいつもサウナを調べてから行きます。それでライブ前日に必ず行く。一度、一緒にサウナに入っていたおじいちゃんとワーッと盛り上がったら、次の日にホテルから会場まで行くタクシーの運転手さんがその人だったっていう偶然があって(笑)。そういう奇跡的なことも起きて、それがライブでのMCのネタになったりもするので、そういう意味でもバンド活動に活きていますね」

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