【愛車拝見】ボロボロのフェラーリ・ディーノ246GTを1000万円で買って30年乗り続ける元会社員の話

1970年代後半、漫画「サーキットの狼」が人気となり日本の少年たちの間でスーパーカーブームが起こったが、大人になってもスーパーカーへの憧れを強く持ち続ける向きは少なくないだろう。「一般社団法人 日本スーパーカー協会」(スーパーカーの魅力を伝える公共イベント企画・運営団体)の代表理事・須山泰宏さん(57)もスーパーカーに魅せられた1人。真っ赤なクラシックなフェラーリに乗って待ち合わせ場所にやってきた須山さんに、スーパーカーの魅力、あふれる車愛を聞いた。

愛車フェラーリ・ディーノ246GTに乗る須山泰宏さん【写真:山口比佐夫】
愛車フェラーリ・ディーノ246GTに乗る須山泰宏さん【写真:山口比佐夫】

27歳で一生付き合える車に出会った

 1970年代後半、漫画「サーキットの狼」が人気となり日本の少年たちの間でスーパーカーブームが起こったが、大人になってもスーパーカーへの憧れを強く持ち続ける向きは少なくないだろう。「一般社団法人 日本スーパーカー協会」(スーパーカーの魅力を伝える公共イベント企画・運営団体)の代表理事・須山泰宏さん(57)もスーパーカーに魅せられた1人。真っ赤なクラシックなフェラーリに乗って待ち合わせ場所にやってきた須山さんに、スーパーカーの魅力、あふれる車愛を聞いた。(取材・文=中野裕子)

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 このフェラーリ・ディーノ246GTを手に入れたのは27歳のときです。それまでは自宅の車であったトヨタ・コロナや、自分で買ったスポーツカーとしてはマツダRX-7やロードスター、トヨタ86カローラレビンに乗っていました。当時は国産車のモデルチェンジのサイクルが早く、すぐに型落ちになってしまうような時代でだったので、「一生付き合える車に乗りたい」と探していて出会ったのがディーノ246GTでした。

 当時はバブルだったので、ディーノは中古車でも4000万円ぐらいしました。サラリーマンだった私には「一生買えないな」と……。そこでレプリカ(模倣車)を買おうとしたのですが、あるスーパーカー部品ショップの社長さんに説得されて購入を見送り、その代わり紹介されたのがこのディーノでした。当時所有していたマツダロードスターを手放し、オーディオを売り、外食をやめ弁当にして、一生懸命節約を重ねて車両代金1000万円を貯金して、どうにかこうにか買うことができました。

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