地べた寝そべり、ゴミ放置、嘔吐、トイレ…渋谷の路上飲み、“無法地帯”な実態

2年連続で緊急事態宣言下でのゴールデンウイーク(GW)がスタートした。若者を中心に“自粛慣れ”が広まるなか、飲食店での酒類提供自粛を受け繁華街では路上飲みも増えている。夜の街は今どんな様子なのか。GW初日前夜と翌朝の東京・渋谷を歩いた。

植え込みに放置された空き缶【写真:ENCOUNT編集部】
植え込みに放置された空き缶【写真:ENCOUNT編集部】

雨の中でも30人あまりが宴会、“シメ”を求め早朝の開店と同時に満席の店も

 2年連続で緊急事態宣言下でのゴールデンウイーク(GW)がスタートした。若者を中心に“自粛慣れ”が広まるなか、飲食店での酒類提供自粛を受け繁華街では路上飲みも増えている。夜の街は今どんな様子なのか。GW初日前夜と翌朝の東京・渋谷を歩いた。

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 連日、缶チューハイを手にした集団がたむろし、無法地帯と化している渋谷マークシティ周辺。午後8時、近隣の時短営業の飲食店が閉まると、続々と人が集まりだした。色とりどりの髪をした若者が大半だが、中には白髪交じりのサラリーマン同士が酒を酌み交わす姿もあった。

 この日は小雨交じりの雨模様も、午後9時を回るとさらに人だかりは増え30人ほどに。地べたへの座り込みはもとより、なかには寝そべりながら酒を飲む者や「路上飲み記念!」と仲間と写真を撮り合う若者も。区の職員の見回りや声掛けにも動じる様子はなく、「もう帰りますから」とあしらいつつ宴は続いた。

 一部の宴会は電車も動き始めた翌朝ようやくお開きに。午前6時から営業している人気うどん店は“シメのうどん”を求める客などで開店から30分ほどでほぼ満席となった。

 路上や植え込みに残されたのは大量の空き缶、空き瓶などのゴミと嘔吐(おうと)のあと。

 店頭に備え付けのゴミ箱の他、段ボールで追加のゴミ箱を設置している近くのコンビニの店員は「すぐそこにゴミ箱を置いてるのに、毎朝ゴミ拾いですよ。今日はゴミ袋2つ分なので、まだ少ない方」とため息を漏らし、「最近は昼間よりも深夜の方が売り上げがいいです」と複雑な表情で話す。

 また、マークシティ一帯のコンビニではどこもトイレの貸し出しを禁止しており、気になるのが酔っ払いのトイレ事情だ。

 朝、ゴミ拾いをしていた区から委託を受ける清掃業者の男性は「いくつかそういう“スポット”がある。ビルの隙間とかね。ただの水じゃないのは見れば分かる」。また、近隣の警備会社に勤務する男性は「みんなその辺でやってるよ。全部監視カメラに映ってる」と実態を語る。感染リスクはもとより、公衆衛生や公序良俗の観点からも、安易な路上飲みは考え直したほうがいいだろう。

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