衝撃のカーフキック炸裂から4か月、米国の堀口恭司を直撃 RIZIN王者の真意とは?

2020年大みそか、さいたまスーパーアリーナでの「RIZIN.26」で衝撃のカーフキックをさく裂させ、王者・朝倉海を破って、RIZINバンタム級王者に返り咲いた堀口恭司(30)。2度目のRIZIN王座獲得から早くも4か月が経とうとしているが、その間、堀口は米国でのグリーンカード(永住権)取得を申請。そのため半年間は米国を離れることができず、日本に帰国できないとあって、現在はフロリダ州にあるATT(アメリカン・トップ・チーム)を拠点に毎日の生活を送っている。過日、そんな堀口とオンラインで話す機会を得た。正式なインタビュー取材というわけではなかったが、今後の方向性について気になった発言があったので、私見を交えながら書き進めていこうと思う。

米国にいる堀口恭司はオンラインで近況を明かした【写真:ENCOUNT編集部】
米国にいる堀口恭司はオンラインで近況を明かした【写真:ENCOUNT編集部】

自分としては「ベラトール」のベルトを取りに行きたい

 2020年大みそか、さいたまスーパーアリーナでの「RIZIN.26」で衝撃のカーフキックをさく裂させ、王者・朝倉海を破って、RIZINバンタム級王者に返り咲いた堀口恭司(30)。2度目のRIZIN王座獲得から早くも4か月が経とうとしているが、その間、堀口は米国でのグリーンカード(永住権)取得を申請。そのため半年間は米国を離れることができず、日本に帰国できないとあって、現在はフロリダ州にあるATT(アメリカン・トップ・チーム)を拠点に毎日の生活を送っている。過日、そんな堀口とオンラインで話す機会を得た。正式なインタビュー取材というわけではなかったが、今後の方向性について気になった発言があったので、私見を交えながら書き進めていこうと思う。(取材・文=“Show”大谷泰顕)

 まずは堀口とのやりとりから書き記していく。

――SNSで確認したんですけど、4月10日に、RIZINの榊原信行CEOが米国の堀口さんに会いに行っていましたね。

「あの時は、ただホントに会いに来ただけでしたね」

――試合のための交渉ということではなく?

「下心なくっていう感じで来ましたね(笑)」

――RIZINは東京ドーム大会を予定(5月23日から6月13日に変更されることが決定)していますね。

「その件ではほとんど話はしなかったです。その前に『自分はドームには出ないので』っていう話はしてあったので、『まあ、そうだよね』っていう話をしたくらい。『今回は相手も用意できないから…』みたいな話はしてましたね」

 ※榊原CEOの「相手も用意できない」理由は、コロナ禍で堀口と同格の強豪外国人選手を日本に招へいしにくいためだ。

――榊原CEOは、堀口さんと会う直前には、UFCのダナ・ホワイト代表、フロイド・メイウェザーJr.と3人で会ったとSNSに投稿しました。

「そこにも書いてあったと思いますけど、メイウェザーと打ち合わせをしていたら、ダナを呼んでサプライズがあったっていうのは言ってましたね」

――榊原CEOは移動にメイウェザーのプライベートジェットを使ってましたね。

「僕のためじゃないですよ(笑)。たぶん、自分の次に会いに行く相手と会うのに使ったんじゃないかな?」

――日本ではRIZINをはじめ、格闘技の大会を開催することに苦戦していますよね。

「今週の土曜だったかな。客を入れてやりますよ、UFCは。入場者にはコロナの検査をしてから会場に入れるみたいな感じですよね」

――ワクチンの効果が出はじめたのでしょうか。

「どうなんでしょうね。自分はまだ打ってないんですけどね」

――なるほど。それはそうと、堀口さんの次の試合はどんな雰囲気なんですか?

「うーん…、まだ分かんないッスけどね。何も決まってないので、ホントに…。自分としては『ベラトール』のベルトを取りに行きたいっていうのはありますけど」

――以前は「夏くらいに」と話されていたかと思うんですけど、最終決定してはいない感じですか?

「そうですね」

――ということは、今はATTでコンディションを整えている毎日?

「いつも通りに練習しながら、スキルを上げながら…っていう感じですよね」

――練習スケジュールは?

「昼くらいから始まって、1日に2部練(2度練習する)をやって。その間は休んで、みたいな感じですかね」

――1回の練習はどのくらいの時間をかけるんですか?

「2時間弱とかかな。1時間半、2時間やって」

――一方、RIZINは5月からバンタム級トーナメントが開幕するんですけど、優勝者が堀口さんに挑戦する流れがうわさになっていますよね。

「そうみたいですけど、どうなんだろうなー(苦笑)」

――年末じゃなくて、来年の話らしいですけどね。

「そうなんスよね。だから微妙なんですよね。何とも言えないですよね」

――コロナ禍で先が見えない状況なのに、来年の話を言われてもなーというのは分かります。

「はい」

――堀口さんの本音としては、「勝手に決められてもなー」という感じなのかなあと。

「まあ、まあ、まあ(苦笑)」

――RIZINに関しては周囲の反響を見ながら方向性を模索していくから、いつものことなんですけどね(苦笑)。

「ですね(笑)」

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