アパレルブランドを立ち上げたり、ファッション誌に登場するなど、まるでアイドルのような活躍ぶりを見せているお笑い芸人が増えてきた。コロナ禍前、人気の高い“イケメン芸人”が出演するライブに足を運ぶと若い世代の女性が観客席を埋め尽くし、中には手作りのうちわを持ってライブを楽しむファンの姿も。たしかに、「面白くてカッコいい」は最強。ここで、吉本興業の劇場で見た、思わず“ギャップ萌え”しそうなイケメン芸人3人を紹介する。

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　1人目は、若手芸人の登竜門である「NHK新人お笑い大賞」や「上方漫才協会大賞」で大賞、「上方漫才大賞」では新人賞を受賞した経歴を持つ、NCS27期生「トット」の多田智佑。

「吉本坂46」に所属し、現役のアイドルとしても活動している。「よしもと男前ランキング」では相方の桑原雅人とともに上位にランクイン。きれいな顔立ちだけでなく、ネタのつかみで歌声を披露するなど、歌うま芸人としても知られている。

「なんばグランド花月」や「ルミネtheよしもと」で開催された単独ライブのチケットは即完売。漫才中の立ち位置はツッコミだが、性格は超“天然”。そんなところも女性ファンの母性本能をくすぐり、人気を博している。2020年4月に、満を持して東京へ進出。都内近郊の劇場を中心に活動している。

　2人目は、関西を拠点とする芸歴10年目までのコンビが出場する「漫才新人賞決定戦」で優勝し、「上方漫才大賞」新人賞受賞などの経歴を持つ、NSC29期生「コマンダンテ」の石井輝明。

　同期の「見取り図」盛山晋太郎と、過去に「ギター」というコンビを組んでいたこともある。コマンダンテは17年に東京に進出。石井も相方の安田邦祐も背が高く、スーツ衣装が舞台に映える。ネタ中のゆるい空気感や、たまに見せるたれ目がちの優しい表情に、キュンとする女性ファンは多いだろう。「東野・岡村の旅猿17」（日本テレビ系）にゲストとして出演した際には、熱すぎる“旅猿愛”を語る姿も印象的だった。

　また、「いろんなところでコンビ名を広めたい」という趣旨で、アパレルブランド「COMANDANTE（コマンダンテ）」を創設。ロゴ入りのTシャツやカットソーなど、どれもシンプルで石井のセンスの良さがうかがえる。コロナ禍による活動自粛期間中にはブランドとは別にTシャツを制作し、その売り上げの一部を国立国際医療研究センターに寄付するなどの活動も行った。

　最後は、「ネタパレ」（フジテレビ系）や「有田ジェネレーション」（TBS系）、「有吉の壁」（日本テレビ系）などで斬新なネタを披露し、注目を集める「コウテイ」の九条ジョー。

　20年に開催された「ABCお笑いグランプリ」で優勝。同年の「M-1グランプリ」では準決勝まで勝ち進み、存在感を存分に発揮していた。

　甲高い声と「ズィーヤ」という持ちギャグに気を取られていたが、九条は小顔で身長も高く、モデルのようなスタイルを持つ“隠れイケメン”。学生服のようなえんじ色の漫才衣装も、九条が着ているとおしゃれなセットアップに見える。21年の「上方漫才協会大賞」で行われた、観客投票による「オシャレ芸人ランキング」では1位を獲得。キテレツな漫才を披露しているときと、私服に着替えたときのギャップにハマってしまいそうだ。