幼い頃から“老け専”、アイドル雀士が23歳差夫と出会うまで 世間の声は「気にしない」

今年8月、テレビ朝日系「新婚さんいらっしゃい!」に出演し、23歳差の歳の差婚が話題となったプロ雀士の汐宮あまねと阿部孝則夫妻。今月3日には念願だったサンリオピューロランドでの挙式も行い、幸せいっぱいの日々を送っている。麻雀界の歳の差ビッグカップルに、なれ初めや新婚生活、今後について聞いた。

23歳差の歳の差婚が話題となったプロ雀士の汐宮あまねと阿部孝則夫妻【写真:ENCOUNT編集部】
23歳差の歳の差婚が話題となったプロ雀士の汐宮あまねと阿部孝則夫妻【写真:ENCOUNT編集部】

「新婚さんいらっしゃい!」に出演し、23歳差の歳の差婚が話題に

 今年8月、テレビ朝日系「新婚さんいらっしゃい!」に出演し、23歳差の歳の差婚が話題となったプロ雀士の汐宮あまねと阿部孝則夫妻。今月3日には念願だったサンリオピューロランドでの挙式も行い、幸せいっぱいの日々を送っている。麻雀界の歳の差ビッグカップルに、なれ初めや新婚生活、今後について聞いた。(取材・文=佐藤佑輔)

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 地下アイドルや声優として活動していた汐宮が、阿部氏との接点となる麻雀を始めたのは4年前。当時のファンから教えてもらった麻雀アプリに熱中しそのまま競技麻雀教室に入会、メキメキと頭角を現した。1年間教室に通い、周囲から勧められるままプロ試験を受けると、見事合格。晴れて所属したプロ団体「RMU」で副代表を務めていたのが阿部氏だった。

 物心ついたときから年の離れた異性がタイプで、19歳のときには62歳の男性と交際したこともあるという“老け専”の汐宮。一方の阿部氏も相手の年齢は気にしないという広い恋愛経験の持ち主だ。お互いの第一印象はどうだったのか。

「実は最初はあまりちゃんと把握していなくて、いつもいるおじさんだなーくらいに思ってました。一度ゴテゴテのネイルをつけて麻雀をしていたとき、呼ばれて注意を受けたくらいですかね」(汐宮)

「それまでの女流雀士にはいないタイプの女の子。副代表としては、ついにうちの団体にもこういうタイプが来たか……と身構えてしまってました(笑)」(阿部氏)

 2人がお互いを意識したのは、老け専の汐宮が企画した45歳以上限定の大会「あまめろ杯OJS(おじさん)カップ」。そこで阿部氏が優勝し打ち上げで会話を交わした2人は意気投合、二次会を終え解散する頃には程よくお酒も入り、いい雰囲気が漂っていたとか。

「パパ(阿部氏)が、帰り道に電車のホームで『手つないでいい?』って聞いてきて、こっそりみんなに隠れてつないじゃいました(笑)」(汐宮)

「酔った勢いにまかせて、ノリで聞いちゃいました。今日はオレが主役だから、これくらいはいいだろうと(笑)」

 その後は大きな進展もなく、月に一度の勉強会で顔を合わせる程度の間柄だった2人。あるとき、汐宮がメンタルを崩し、阿部氏に相談を持ちかけたことが、真剣交際へ発展する転機になったという。

「プライベートの悩みとか麻雀の悩みを打ち明けて、もう麻雀をやめようと思っていると話したら全力で止められて。『それなら、阿部さんが師匠になってくれますか?』と言ったら、抱きしめられてキスされて……。普段は優しくても、麻雀では厳しく頼りがいのある姿にズキュンときてしまって」(汐宮)

「あの時はこれはチャンスというか、そういう役割を求められているのかなと早とちりした部分もある。でも、結果的には励ませたようでよかったです」(阿部氏)

さまざまな声があるなかでメディアに出続ける理由は「麻雀への恩返し」

 21年4月に交際を始め、約半年後の11月に同棲をスタート。母親が「2、3歳しか違わない」という汐宮の両親へもあいさつも済ませ、今年6月にめでたく入籍を果たした。さらに、「新婚さんいらっしゃい!」に出演したことで、世間でも大きな話題に。23歳という歳の差にはいろんな見方があるが、ネットの声は気にしていないという。

「自分が好きな人と結婚しただけなので、他人からどう思われるかはあまり気にしていません。でも、『娘にしか見えない』と言われると、『妻なんだけど!』という気持ちにはなるかも。早くパパに似合ういい奥さんになれるようにと頑張っています。もちろん、私が歳をとったときどうなるのかとか、そういう悩みはあります。でも、こればっかりはなってみないと分からない。お互い健康管理には気をつけて、少しでも長く一緒にいられたらと思います」(汐宮)

 さまざまな声があるなかでメディアに出続ける理由は、2人が出会った麻雀の魅力を広く世間に伝えるためだ。

「SNSでの発信が増え、麻雀も強いだけでは生き残れなくなってきている。昔は雀荘というとタバコの煙が充満してて不健全なイメージがあったかもしれないが、今は雀荘もきれいでノーレートで遊べて、若い女の子も楽しめる時代。スマホでやるネット麻雀も盛んで、競技人口は増えています。僕たちが二人でいることで発信力は何十倍にもなる。新しい時代の麻雀の魅力を伝えていけたら」(阿部氏)

 仲むつまじい夫婦ながら、本業の麻雀では厳しい師弟関係にもある2人。今後は縁をつないだ麻雀界のためにも手を取り合って恩返しをしていくつもりだ。

■汐宮あまね(しおみや・あまね) 1990年10月30日、東京都出身。声優として劇場版「海獣の子供」(19年・東宝)などに出演。19年から麻雀プロ団体「RMU」に女流選手として所属。22年6月、同じくRMU所属のライセンスプロ、阿部孝則氏と結婚。

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